いつもの風景@会社
2010年 02月 10日
路地をはさみ横と前は一軒家。
天気の日には必ず布団を二階のベランダに干している。
私と同年輩らしき奥さんがときどき外の様子を見つつ、曇り始めると布団をしまい始める。
そのタイミングが両家で微妙に違う。
「毎日フカフカのお布団で寝られていいなー」
またこの路地は狭いので車が直接曲がるのが大変。何回か切り替えしたり、一度前進してからバックしてまがったりしている。それを上から見るのも面白い。
毎日のように来る”佐川急便”と”ヨシケイ”のドライバーさんはさすがにうまい!
ちょちょっとハンドルを回して(多分)スィーと抜けていきます。
違う窓に面しているのは単身者向けの(多分)アパート。
ここに去年野良猫(母)と3匹の子が来ていた。
一階は庭が小さなコンクリートのたたきになっていて、老婦人と思われる住人が猫にエサをやったからだ。
のら猫はエサをあげるとその人のところに行くようになる。
お皿に盛られたのを母、子3匹がニャーニャー言いながら食べていた。
その様子を3階のその窓から猫好きの人(私含む女性二人と中年のおじさん数人)が楽しそうに見ていた。
昼食後のひと時を「あ、黒ちゃんがいない。散歩かな」とか「お母さん猫はあっちでひなたぼっこだね」とかたわいもない話題で盛り上がった。
ところが夏も終わりになるころエサが出なくなってきたらしい。
多分他の部屋からクレームが出たのだろう。
上から見るとその女性はガラス越しに猫たちを見ている。←そんなにはっきり見えるわけではないですよ。ストーカーになっちゃうもんね。
そしてあまり鳴くと戸をさっと開けてエサをバラッとまく。そこへ猫たちが寄ってくる。
それが秋を迎える頃あまり鳴くようになると今度は水をザーッとまき、猫を追い払った。
時々彼らはくるがエサが出ないようだと他に移動するようになった。
上からの観察隊(!)は暗い気持ちでそれを見ていた。
「きっと猫が好きだけど、飼えないんだよね。それで回りからエサあげるなって言われてるんだ…」
…もうその猫たちは来ない。体も大きくなり自活するすべを身に付けたのか?誰かに貰われたのか。
寒くなってから会社のガレージの隅にあるダンボールの近くに寝ているといううわさもあったが、今はいないらしい。みんなで時折上からそのアパートを見る。もしかしたら…って。
...そしてまたいつもの風景。
横のお宅にはキンカンの木があり、今たくさんの黄色い実がなっていてかわいい。その前のお宅の梅が濃いピンクの花をほこらしげに開いている。もう春も間近なのだ。
季節は変わってもかわらないいつもの風景…